欧州サッカー大会”ユーロJカップ2014”

国際大会:ユーロJ 2014 (2014年5月17日(土)イタリア、ミラノにて)

昨年の6月にこの「マインツ友の会」内にサッカーチームを結成しました。
その理由はユーロJです。

ユーロJというのは年に1回、ヨーロッパ内の日本人を主体としたサッカーチーム対抗で行われる国際サッカー大会のことです。
毎年参加チームは多数に及び、西はトルコ、イスタンブールから東はポルトガル、リスボンまで、多彩な参加国、参加チームを誇るヨーロッパ日本人社会の一大イベントです。
「マインツ友の会」サッカーチームが結成以来初の対外試合として出場した、去年のシュツットガルトでのユーロJから早1年、今年もそのユーロJの季節がやってきました。
今年の大会開催地はイタリア、ミラノ。
サッカーチームとして初めて国境を越えての大会参加だけでなく、マインツ友の会として初のドイツ国外でのイベント参加となりました。
そのため、宿泊の場所や日程調整、ボールやユニフォームなどの現地への運搬の分担など、大会参加に当たり試合当日以前に課題はたくさんありました。
しかし、そんな中チーム全員の惜しみない協力のおかげで、飛行機や車を利用しての前日入り16人、当日入り1人全員が、(監督が当日、試合会場に向かうナビの操作を間違えるというハプニングにも係らず)当日無事に会場入りを果たすことができました。
マ イン川、国境を越え、さらにはアルプス山脈を越え、ミラノ、リナーテ空港では地上職員のストをも乗り越えて、(会社では休暇申請に立ちはだかる上司も越え て)はるばるマインツから遠く離れたイタリア、ロンバルディア州、ミラノでの開会式に参加するマインツチームの選手たち。
私の心の奥底には、すでにある種の達成感すら 込み上げているのでした。。。
大会当日は水平線の遠く彼方から顔を見せるアルプス山脈を境にして、雲一つない晴れ空に燦々とミラノの太陽が降り注ぐ絶好のサッカー日和でした。
この日の最高気温は25度でしたが、サッカー魂から発っせられる熱き想いによって高められた体感温度は30度に届くであろう熱さでした。
この空の元、ヨーロッパ全土から集まった日本人を主体とする19チームによる年に一度の熱き戦いの火蓋が切って落とされました。

初戦の相手はこの大会で結果的に準優勝することになるベルギーの強豪チーム、Japon de Bruxelles FC。
お互い初戦の固さがとれないまま0-0で迎えた終了間際、左から強烈なロングキックがマインツゴールを脅かします。
しかし大会の中でも飛び抜けた実力を誇る我がマインツのキーパーTAKUYAのファインセーブ(本人曰く余裕)が飛び出し、辛くも0-0の同点のまま試合を終えます。
その後も守備に重点を置きつつ相手の裏を狙ってボールを出す戦略でなんとか点を狙い、それによって勝ちを目指しますが、次の対ポルスカ戦でも1点が遠く、予選全戦を0-0の同点、勝ち点2で終える事となりました。
その結果として、次の決勝リーグでは9位から12位のトーナメントに進出し、チームは所属リーグ最高位である1桁台の順位、9位を目指し、午後からの3試合に照準を合わせます。

お昼の休憩にイタリア的サンドイッチ、パニーノで腹ごしらえをする選手たち。
パンにハムとトマトとチーズを挟んでトーストしただけなのに、めっちゃうまい。
これだけでもミラノに来る価値ありでしょう。
さらには緊迫する連戦の疲れと普段の運動不足から来る節々の痛みを取る為に、アルコールの力を借りる選手も現れます。

空腹も満たされ、昼食も完全に消化された(アルコールも抜けた)頃、午後からの第1試合が始まります。
相手は地元ミラノのもうひとつのチーム、Solleva Friendsです。
平均年齢はマインツをも上回ろうかというこのチームですが、白髪の混じった選手達の面構えからは年の功からなのか余裕さえ感じられます。
開始直後から、若手とベテランのうまくかみ合ったチーム、ミラノとの試合は一進一退で進んでいきます。
勝敗はどちらに転んでもおかしくない中、とうとう0-0で終了のホイッスルが吹かれました。
失点0で負けなかった安堵感と得点0で勝てなかった悔しさ、徐々に選手達の中には勝ちに対する欲望が沸々と芽生え始めるのでした。

続いてのフランス、パリのチーム、アストロボーイズは前線に超大型、破壊力抜群のパリジャンを起用してきます。
恐れ慄く、マインツの選手達(自分だけ?)。
早い、うまい、高いのサッカー三拍子を兼ね備えた相手選手を敵に回し苦戦しますが、これを何とか押さえきり、またしても0-0の同点で試合を終えます。
負けないマインツ、しかし勝てないマインツ。
最後の試合での起死回生の1点を目指し、みんなで一致団結し次の試合開始を待ちます。

迎えた最終戦はトルコ、イスタンブールのFCクルムズベヤズ。
本番の試合を重ねることによって、よくなったコンビネーションでマインツの攻撃陣が敵陣に襲い掛かります。
中盤でボールを運ぶ敬さん、ロングボールに何度も走るバスティ、相手と互角の競り合いを見せるあつ。
徐々に高まるゴールへの期待の中、ついにこの日のために日本から参加してくれたたけしがやってくれました。
この日マインツにとっての初ゴール。
サッカーの神様は大会参加チーム中、もっとも遠方より駆けつけたこの男に最後の最後でご褒美を与えます。
マインツはこの後、みんなでこの1点を守りきり、2014年初勝利、決勝リーグでの嬉しい勝ち点3をもぎ取る事に成功しました。

結果、マインツ友の会は決勝トーナメント勝ち点5の2番手、総合10位で2014年のユーロJ大会を終えることになりました。
閉会式で10位で景品を受け取るマインツ。
今大会の優勝は2年連続優勝になる、ドイツ、フランクフルトのFCFJでした。
優勝を喜ぶ隣町フランクフルトの選手達を尊敬の眼差しで見つめますが、いつか自分達がと気持ちが無い訳ではありません。
ひとつでも良いプレー、1点でも多い得点、そしてより多くの勝ちを目指して、また明日から各自が自分の場所に戻って練習に励むことでしょう。
次の大会でまた集うことを約束して。

選手の皆さん、同行してくださった応援団の皆さん、そしてマインツから試合の動向を気にかけてくださった皆さん、お疲れ様でした。
大会ではマインツの選手達に大きな怪我もなく、各自無事に家に帰ってくることができました。

最後にもう一度、応援してくださった皆様、どうもありがとうございました。

選手一同を代表して、厚くお礼申し上げます。
信太郎

参加者:敬さん、いつえ、寅、TAKUYA、たかし、かなえ、松尾、ぐっさん、まるさん、はぶさん、あつ、ミハエラ、トミー、バスティ、スティーブ、マータ、信太郎、さやか

ビデオクリップへのリンク
https://vimeo.com/96600916